先日、素敵な花をいただきました。カサブランカです。
常日頃、花に触れていないと、時々ふと道端に咲いている花やそっと置かれている花を見て、心がほっとすることはありませんか?
心が落ちている休職中のアラフィフシングルマザーの心を、花が癒してくれた件について。
シングルマザー、ある植木職人と出会う
7月。東北の夏も暑い。草木ものびのび育つ時期です。
私が住んでいる賃貸物件は、緑に囲まれています。大家さんが緑がお好きなんです。
とても素敵です。酸素もたくさん取り込めるような気がして、空気も美味しく感じられます。
ですがこの時期、植物の成長の勢いが増し、ぐんぐん伸びてきます。うちはアパートの1階なのですが、植物の蔓が窓から今にも入ってきそうになっていたり、エアコンの室外機の中に入り込んでいたり。
そして虫も多いんです。
暑い時期にエアコンが止まらないかと心配になったり、蔓や虫が家の中に入ってくるのが嫌で窓を開けられなかったりしていたので、思い切って大家さんに植物の伐採をお願いしてみたんです。
その願いを聞き入れてくださり、先日植木屋さんが来てくださいました。
植木屋さんは朝から作業に取りかかってくれていたのですが、すでに気温が上昇していたので私は少し心配になり、水のペットボトルを1本だけ差し入れました。
それがきっかけで、植木屋さんといろいろとお喋りをしました。
その植木屋さんは、ずっと植木屋さんをやっていた訳ではなくて、元々は会社員で海外で仕事をしていたのだとか。その後は経営者になって、会社を3社ほど経営しているとのこと。
スキーが趣味で、国内の山だけではなく海外へも滑りに行くそうです。スキーの動画も見せていただきました。
話を聞いていると家?別荘?もいくつか持っているような感じ。
植木屋の仕事は半分趣味みたいな感じのようで、庭をきれいにしているうちに植物の知識がついたり技術がついたりしてやるようになったんだそう。
植木屋さんがまさかの敏腕やり手経営者だったとは。令和版の水戸黄門(?)を見ているような気分でした。
やりたいことやって、人生楽しんでますよ(^^)
そう仰っていたのが印象的でした。
植木屋さんの、これまでの生き生きとパワフルに楽しそうに歩んでこられた人生を聞いているうちに、私は、自分が全く真逆の人生を歩んできているなと思わずにはいられませんでした。
好きな訳ではないけどずっと事務員として淡々と波風立てず、情熱もなく仕事をこなすだけの毎日。
パートナーとも別れ、何者でもなく、上司のパワハラに負け家に引きこもっている弱者。(上司からパワハラを受けたことについての詳細はこちらの記事をcheck!)
輝いている植木屋さんと比べて、私は自分のことをそんな風に考えてしまいました。
植木屋さんは、私みたいな人のことをどう思うんだろう。
ふとそう考えて、植木屋さんに私のことを話しました。
植木屋さんは「事務やってるんだ、すごいですね、頭良さそうだもん。」と仰ってくれました。
意外でした。植木屋さんの方がずっと頭良さそうなことをやってきているはずなのに。
植木屋さんは私の話をうんうんと聞いて下さったあと、
ゆっくり休んで、一度きりの人生だから楽しみましょう。
と仰ってくれました。
私は、幾つになっても輝いてる方とお話が出来て、とても楽しく元気をもらえました。
いつまでもお喋りに付き合っていただくのも申し訳ないので、話を切り上げ、私は部屋に戻りました。
植木屋さんの粋な計らいに、思わず惚れそうになる
次の日の朝、家のインターホンが鳴りました。
「息子が忘れ物でも取りに戻ってきたのかな?」
そう思いドアを開けたら、そこには昨日の植木屋さんが。
昨日のお水のお礼です。どうぞ。
そう言って渡されたのは、大きく花開いたカサブランカでした。
二日続けて、植木屋さんには本当に驚かされます。
私:「この花、素敵ですね!どうしたんですか?」
植:「家に咲いているのを摘んできたんです。家にたくさん咲いているので。」
私:「ありがとうございます。でも、お水を1本差し上げただけなのに…。」
植:「家にたくさん咲いていて、ご近所さんや友人に差し上げたりしてるんですよ。」
見ると、花は昨日私が渡した空いたペットボトルに挿してありました。私に気を使わせないためのきめ細かい配慮。思わず惚れそうになりました(笑)。
私:「すごいですね、嬉しいです。ありがとうございました。」
植:「負けないでね。」
植木屋さんは最後にそう言って去っていきました。
植木屋さんは、私のことを励ますつもりでわざわざ花を摘んできてくれたのかな、と思いました。
こんな時でも素敵な出会いってあるんですね。世の中捨てたもんじゃない。
急に植木屋さんのようにはなれませんが、私も人生楽しもう、と前向きな気持ちになれました。
人を笑顔に出来る人って本当に素敵です。植木屋さんから元気をもらいました。
私も植木屋さんのように、誰かを笑顔に出来る人になりたいと思いました。